专利摘要:
本方法の実施形態は、流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ対象物を有する流体試料を供給するステップと、前記流体試料から時系列データを受信するステップと、を備える。本方法の実施形態は、前記時系列データに基づいて前記対象物の1または複数の特性を決定するステップと、決定された前記特性に基づいて前記対象物に関連付けられた1または複数の表現型を決定するステップと、を備える。
公开号:JP2011513752A
申请号:JP2010549856
申请日:2009-03-04
公开日:2011-04-28
发明作者:シークアン クイ;チャンフエイ ヤン;ラップ;マン リー
申请人:カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー;
IPC主号:G01N21-17
专利说明:

[0001] (関連出願に対する相互参照)
本出願は、2008年3月4日に出願された米国仮特許出願第61/068,132号の「Optofluidic Microscope」という発明の名称の非仮出願である米国特許出願の利益を主張する。この米国仮特許出願は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に援用される。]
[0002] この非仮出願である米国特許出願は、次の係属中かつ通常に譲渡された特許出願に関し、これは、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に援用される。
・2005年3月9日に出願された米国特許出願第11/125,718号の「Optofluidic Microscope Device」という発明の名称の米国特許出願。
・2007年3月14日に出願された米国特許出願第11/686,095号の「Optofluidic Microscope Device」という発明の名称の米国特許出願。
・2007年3月2日に出願された米国特許出願第11/743,581号の「On−chip Microscope/Beam Profiler based on Differential Interference Contrast and/or Surface Plasmon Assisted Interference」という発明の名称の米国特許出願。]
[0003] 次の非仮出願である米国特許出願は、同日に出願され、かつ全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に援用される:米国特許出願第 号の「Optofluidic Microscope Device with Photosensor Array」(代理人整理番号020859−011010US)という発明の名称の米国特許出願。]
[0004] (政府支援の研究または開発下でなされた発明の権利に関する声明)
アメリカ合衆国政府は、国立衛生研究所によって与えられた認可番号EB005666およびDARPAによって与えられた認可番号HR0011−04−1−0032に従って本発明において一定の権利を有する。]
[0005] (技術分野)
本発明の実施形態は、一般的に光学流体顕微鏡(OFM)装置に関する。より具体的には、特定の実施形態は、流体試料を分析するためのOFM装置を用いた方法に関する。]
背景技術

[0006] 顕微鏡または光学顕微鏡装置は、医学および生物学の研究のあらゆる面で広範囲に用いられている。医療現場において、臨床医は、典型的には、流体試料(例えば、血液試料)の標本を有する調製物または他の標本を用いる。スライドは、顕微鏡下の流体試料を観察および分析するために用いられる。スライドの調製は時間がかかるため、潜在的に試料が汚染され、疾患の分析および診断に費用がかかる。さらに、スライドが観察される従来の顕微鏡は、高価かつ比較的大きい。大きい従来の顕微鏡は、宇宙または戦場の状況のような特定の状況には好ましくない。]
発明が解決しようとする課題

[0007] 光学顕微鏡における比較的最近の利点は、よりコンパクトなシステムを提供することであるが、大きな技術的障壁が存在する。1つの従来の装置は、レンズを完全に取り除いている。この装置において、対象物は、光検出器(例えば、相補型−対称金属−酸化膜−半導体(CMOS)光検出器)上に配置される。対象物上に位置する光源からの光は、光検出器上の対象物を通過する。光検出器は、対象物のスナップショット画像を撮像するために、単時間において対象物を通過した光を読み取る。スナップショット画像の解像度は、光検出器のピクセルの大きさ(例えば、10ミクロン)により制限され、細胞より小さい構造を解像することができない。また、この装置は、高いスループット率で画像化を行うことができない。]
課題を解決するための手段

[0008] 本発明の実施形態は、細胞および/または微生物のような静止された対象物を有する流体試料を分析するOFM装置を用いた方法に関する。流体試料は、OFM装置に導入され、光検出器にわたって流体チャネルを流れる。光検出器は、対象物を通過した光の時系列データを取得する。時系列データは、対象物の高解像度画像を生成する。画像は、様々な用途の対象物の分析に用いられる。]
[0009] 定量表現型特性評価の用途において、画像は、流体試料における微生物を異なる型(例えば、表現型)に分類するために用いられ、各型の微生物の数が、測定される。水質調査の用途において、画像は、水試料における微生物細胞の数および/または型を測定(決定)するために用いられる。血液分析および診断の用途において、画像は、癌細胞、幹細胞、白血球、マラリアを引き起こす寄生虫を有する血液細胞等のような血液試料において特定の細胞が存在するかどうか判定するために用いられる。そして、疾患は、血液試料における細胞の型の存在に基づいて診断されうる。上述した方法は、別々にまたは組み合わせて用いられうる。]
[0010] 一実施形態は、流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ対象物を有する流体試料を供給するステップと、前記流体試料から時系列データを受信するステップと、を備える方法を対象とする。前記方法は、また前記時系列データに基づいて前記対象物の1または複数の特性を決定するステップと、決定された前記特性に基づいて前記対象物に関連付けられた1または複数の表現型を決定するステップと、を備える。]
[0011] 他の実施形態は、流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ流体試料を供給するステップであって、前記流体試料は、1または複数の型の対象物を備える、ステップを備える試料の質を決定する方法を対象とする。前記方法は、また前記流体試料から時系列データを受信するステップと、前記時系列データに基づいて前記1または複数の型の対象物の数を測定するステップと、前記1または複数の型の対象物の数に基づいて前記試料の質を判定するステップと、を備える。]
[0012] 他の実施形態は、流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ対象物を有する血液試料を供給するステップと、前記血液試料から時系列データを受信するステップと、を備える方法を対象とする。前記方法は、また前記時系列データに基づいて、前記対象物の一部分の特性を決定するステップと、前記対象物の一部分の特性に基づいて疾患を診断するステップと、を備える。]
[0013] 他の実施形態は、流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ1または複数の幹細胞を有する流体試料を供給するステップであって、前記1または複数の幹細胞は、標識化されている、ステップを備える方法を対象とする。前記方法は、また標識化された1または複数の幹細胞と関連付けられた前記流体試料から時系列データを受信するステップと、前記時系列データに基づいて、前記流体試料における前記1または複数の幹細胞を特定するステップと、を備える。]
[0014] 一実施形態は、流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ1または複数のウイルスを有する流体試料を供給するステップと、波長光と関連付けられた前記流体試料から時系列データを受信するステップと、を備える方法を対象とする。前記方法は、また光の波長よりも小さい解像度の大きさと関連付けられた前記時系列データに基づいて、前記流体試料における前記1または複数のウイルスを特定するステップを備える。]
[0015] 本発明のこれらの実施形態および他の実施形態は、以下、さらに詳細に説明される。]
図面の簡単な説明

[0016] 図1は、本発明の実施形態に係るシステムのブロック図である。
図2は、本発明の実施形態に係る流体試料における対象物(例えば、シー・エレガンス(C.elegans))の定量表現型特性評価を行う方法のフローチャートである。
図3(a)は、本発明の実施形態に係るOFM装置を用いて生成された、対象物(例えば、シー・エレガンス)の3つの表現型の画像を含んでいる。
図3(b)は、本発明の実施形態に係る図3(a)の対象物(例えば、シー・エレガンス)の3つの表現型の表現型特性を示す2つのグラフを含む。
図4は、本発明の実施形態に係る流体試料(例えば、試料水)における対象物(例えば、微生物細胞)の検出のための方法のフローチャートである。
図5は、本発明の実施形態に係る流体試料をろ過するフィルタの概略図である。
図6は、本発明の実施形態に係る流体試料における対象物の免疫標識化を示す概略図である。
図7(a)は、本発明の実施形態に係る微生物細胞の2つの型を特定するための第1のフィルタおよび第2のフィルタを有するOFM装置の平面概略図である。
図7(b)は、本発明の実施形態に係る図7(a)に示したOFM装置を用いて決定された光の強度を示すグラフである。
図8は、本発明の実施形態に係る血液試料を分析する方法のフローチャートである。
図9(a)は、マラリアを引き起こす寄生虫に感染した赤血球の写真である。
図9(b)は、本発明の実施形態に係るOFM装置を用いて生成された白血球の画像である。
図10は、本発明の実施形態に係る電気運動により駆動されるOFM装置を用いて生成された2つの花粉胞子の画像である。] 図1 図10 図2 図4 図5 図6 図8
実施例

[0017] 本発明の実施形態は、以下、添付の図面を参照しながら説明される。実施形態は、流体試料における対象物を分析する光学流体顕微鏡装置を用いた方法を対象とする。流体試料は、OFM装置の流体チャネルへ導かれる。流体チャネルは、照明光源により照らされる。流体試料が流体チャネルを流れると、対象物は、流体チャネルの一方の側面から他方の側面へ広がる光検出素子の斜め方向の配列を有する光検出器を通過する。光は、光検出素子を通過する対象物により遮断されない。光検出素子は、受信する光の強度および波長についての時系列データを生成する。時系列データは、流体試料における対象物の高解像度画像を生成するために用いることができる。]
[0018] 画像は、流体試料における対象物の形態(大きさおよび形状)を決定するために用いることができる。例えば、画像は、細胞の大きさ(例えば、長さおよび幅)および/または微生物またはそれらの構造を決定するために用いることができる。また、細胞および/または微生物の一般的な形状(例えば、球状、楕円形状または細長い形状)もまた画像から決定してもよい。画像は、対象物内の構造およびそれらの大きさを識別するために用いられてもよい。ある場合には、染色は、特定の細胞または微生物および/またはそれらの構造をよりよく識別するために用いられてもよい。例えば、蛍光性の染色は、対象となる細胞の細胞膜に結合する抗体を染色するために用いられてもよい。]
[0019] 形態情報は、その後、対象物の特定および様々な分類における対象物の数を測定するために用いることができる。この評価の結果は、多くの生物学的な用途に用いることができる。定量表現型特性評価の用途において、微生物は、形態(例えば、大きさおよび形状)を用いて異なる型(例えば、表現型)に分類され、各型の試料における微生物の数が測定される。水質調査用途において、試料水における微生物の細胞の数および/または型は、質を評価するために決定されてもよい。血液の分析および診断の用途において、血液試料における細胞は、腫瘍細胞、幹細胞、白血球、マラリアを引き起こす寄生虫を有する血液細胞、異常細胞等のような様々な型に分類される。血液試料において特定された細胞の数および型に基づいて様々な疾患が診断されうる。]
[0020] 本発明の実施形態は、従来の顕微鏡に対する利点を提供する。1つの利点は、流体試料が、システムへ供給されうること、およびスライドを準備する代わりに分析されうることである。他の利点は、本発明の実施形態が細胞内解像度を有する画像の提供およびウイルスの検出が可能な廉価なシステムを提供することである。他の利点は、個々の光学流体顕微鏡装置の数十または数百が単一のコンパクトな装置上に配置されうることである。単一のコンパクトな装置上での多数の顕微鏡を使用する能力は、細胞または微生物の大きな集合の並列画像化を可能にする。並列画像化は、高いスループット率を可能にする。このことは、本発明の実施形態を様々な臨床用途に高く適したものにする。また、本発明の実施形態の光学流体顕微鏡装置は、廉価で使い捨て可能であってもよい。臨床状況において、光学流体顕微鏡装置の配置能力は、試料間での相互汚染リスクの可能性を抑制できる。さらに、本発明の実施形態は、マラリアのような疾患を診断するような特定用途のために設計しうるであろう。第3世界環境において、コストが低く、コンパクトなマラリア診断のために好適な顕微鏡システムは、資源が限られ、遠隔地へ旅行する必要がしばしばある医療従事者にとって重宝となるであろう。]
[0021] (I.システム)
図1は本発明の実施形態に係るシステム10のブロック図である。システム10は、入口部30および出口部40に接続されたOFM装置20を含む。入口部30は、ユーザからOFM装置20への流体試料を受信することが可能である。出口部40は、流体試料の出口位置に設けられる。他の実施形態において、OFM装置20は、使い捨て可能な単一使用設計のように出口を有さなくともよい。] 図1
[0022] システム10は、OFM装置20に接続され、流体試料を移送する調製ユニット40を含む。調製ユニット40は、付加的な処理機能を行うことができる。システム10は、またOFM装置20に電気的に接続され、時系列データを有する信号を受信するプロセッサ60を含む。システム10はまたプロセッサ60に接続され、システム10のある機能を実行するための命令を有するコードを記憶するためのコンピュータ可読媒体(CRM)(例えば、メモリ)を含む。コードは、プロセッサ60により実行可能である。システム10はまたプロセッサ60に接続され、対象物の画像(例えば、細胞および/または微生物)のようなデータをプロセッサ60から受信するディスプレイ80を含む。ディスプレイ80は、ユーザにとって好ましい形式のデータを提供する。図示された例では、単一のOFM装置20が示されるが、システム10は、並列および/または直列に配置された好ましい数のOFM装置20を含んでもよい。システム10の構成要素は、1または複数の装置に分離または組み合わせられてもよい。]
[0023] OFM装置20により分析される流体試料は、血液試料、試料水等のような流体形式の好ましい試料である。多くの場合において、流体試料は、水溶液中にある。多くの図示された例において示された対象物は、細胞または微生物であるが、いずれかの好適な対象物は、システム10により画像化および分析できる。好ましい対象物は、生物学的または無生物な存在であってもよい。生物学的存在の例としては、全細胞、抗体のような細胞構成要素、バクテリアまたはウイルスのような微生物、核やタンパク質のような細胞構成要素等を含む。無生物的存在はまた本発明の実施形態により画像化されてもよい。]
[0024] OFM装置20は、流体チャネルを画定する1または複数の層の筐体を含む。分析された流体試料は、流体チャネルを流れる。流体チャネルは、好ましい大きさを有していてもよい。ある実施形態において、流体チャネルは、OFM装置20により画像化される対象物の大きさに基づいて対象物の動きを制限する大きさであってもよい。例えば、流体チャネルの高さは10μmであり、流体チャネルの表面に近い対象物を保つため、および/または単一層における対象物を保つために、画像化される対象物の高さは、約8μmであってもよい。]
[0025] OFM装置20は、また光検出器(例えば、フォトセンサ)を含む。光検出器は、光を検出可能であり、強度、波長および/または受信された光についての他の情報についての時系列データを有する信号を生成可能である。光検出器により検出された光は、スペクトルの異なる部位からの波長を有する放射線であってもよく、光線、可視光線、赤外線、紫外光、および他の部位からの放射線を含んでもよい。信号は、光電効果の結果による電流の形態であってもよい。好ましい光検出器のある例では、電荷結合素子(CCD)もしくはフォトダイオード(例えば、アバランシェフォトダイオード(APDs))のリニアまたは2次元アレイを含む。光検出器は、また相補型金属酸化半導体(CMOS)または光電子増倍管(PMTs)であってもよい。他の好ましい光検出器は商業的に取得可能である。一実施形態において、光検出器は、流体チャネルの表面と一致する、筐体の表層に位置する。]
[0026] 光検出器は、好ましい大きさ(例えば、1から4μm)および好ましい形状(例えば、円形または四角形)でありうる1または複数の光検出素子で構成される。光検出素子は、一次元アレイ、二次元アレイ、または複数の一次元および/または2次元アレイのような好ましい形態で配置されてもよい。アレイは、好ましい向きまたは向きの組み合わせを有してもよい。]
[0027] OFM装置20は、また流体チャネルへ光を提供する照明光源を含む。照明光源は、好ましい装置または環境光のような他の光源により供給されてもよい。好ましい光の波長および強度が用いられてもよい。例えば、照明光源は、対象物中の蛍光色素分子を活性化させる波長の光を提供する。照明光源は、対象物を通じて光検出器へ通過することができる光を提供するために好ましい位置に存在してもよい。照明光源により供給される光は、時間に亘って変調されてもよい。一実施形態において、光検出器が位置している場所について、光は、流体チャネルの反対表面を介して提供される。光は、光線、可視光線、赤外線、紫外光、および他の部位からの放射線のような、スペクトルの異なる部位からの好ましい波長の放射線であってもよい。]
[0028] システム10は、a)全血試料を一部分に分離すること、b)流体試料中の対象物を停止(immobilizing)および/または固定(fixing)すること、c)非結合複合抗体を除去するために流体試料を洗浄する(flushing)こと、d)流体試料中の対象物を標識化(例えば、免疫標識)すること、e)対象物内の構造をタグ付け(例えば、染色)すること、f)対象物をろ過することのようなOFM装置20の好ましい処理機能を実行可能な調製ユニット40も含む。調製ユニット40は、1または複数のチャンバおよび調製ユニット40の処理機能を行うために適合された好ましい装置を含む。]
[0029] 例えば、調製ユニット40は、流体試料中の対象物を停止および/または固定することが可能な素子を含んでもよい。この素子は、対象物を停止させるおよび/または固定させる所定の温度へ流体試料を加熱するための熱浴であってもよい。他の場合においては、この素子は、試料と混合されて、対象物を停止および/または固定する薬品を提供する装置であってもよい。]
[0030] 他の例において、調製ユニット40は、免疫標識化を行うための装置を有する。免疫標識化は、複合抗体をタグ付け(標識化)し、タグ付けされた複合抗体に対応する抗原を有する対象物の細胞膜にその複合抗体を結合するためにそれらを流体試料へ導入する処理のことを示しうる。好ましいタグ付けの方法は、蛍光、金のビーズ、エピトープ標識等を使用することが用いられうる。複合抗体のタグ付けにより、複合抗体に対応する抗原を有する対象物もタグ付けされる。例えば、蛍光染色が複合抗体に加えられ、染色された複合抗体が流体試料に加えられてもよい。染色された複合抗体は、複合抗体に対応する抗原を有する対象物の細胞膜に結合する。この例において、調製ユニット40は、また非結合複合抗体を除去するために、緩衝水または他の溶液を有する流体試料を洗浄可能な洗浄成分を含んでもよい。典型的には、免疫標識化は、透明または実質的に透明である対象物において、特定の対象物を識別するため、および/または対象物内の特定の構造を識別するために用いられる。]
[0031] 他の例において、調製ユニット40は、また全血を白血球、赤血球、血漿等のような画分に分離する血液分離装置を含む。]
[0032] OFM装置20は、また光検出器に電気的に接続され、光検出器からの時系列データを有する信号を受信するプロセッサ60を含む。時系列データは、光検出素子により受信された光と関連付けられている。時系列データは、光検出素子により受信された光について、光の強度、光の波長、および/または他の情報を含んでもよい。光の波長は、光線、可視光線、赤外線、紫外光、および他の部位からの放射線のような、スペクトルの異なる部位からの波長を有する放射線であってもよい。プロセッサ60は、光検出器からの時系列データを解釈すること、時系列データからラインスキャンを生成すること、およびラインスキャンから流体チャネルを介して移動する対象物の画像を作成することのようなOFM装置20の機能のいくつかを実行するための、CRM70に記憶されたコードを実行する。プロセッサ60は、また定量表現型特性評価、血液分析および疾患の診断、並びに水質調査のための微生物細胞の検出のような様々な用途のために流体試料を分析するためのCRMに記憶されたコードを実行してもよい。]
[0033] OFM装置20は、またプロセッサ60に電気的に接続された、コンピュータ可読媒体(例えば、メモリ)およびディスプレイ80を含む。CRM70(例えば、メモリ)は、OFM装置20の機能のいくつかを実行するためのコードを記憶する。コードは、プロセッサ60により実行可能である。一実施形態において、CRM70は以下を備える:a)異なる生物学的存在間の識別のためのコード、b)データを用いる対象物の回転および速度を決定するためのコード、c)光検出素子から受信される時系列データを用いる対象物の形状における変化を決定するためのコード、d)光検出素子から受信される時系列データを解釈するためのコード、e)相互相関および蛍光用途のような好ましい用途を行うためのコード、f)光検出素子から受信される時系列データからラインスキャンを生成するためのコード、g)ラインスキャンおよび/または対象物の形状における回転または変化のような他のデータから1または複数の画像を作成するためのコード、h)画像を表示するためのコード、j)定量表現型特性評価を行うためのコード、j)血液分析および疾患の診断を行うためのコード、k)水質調査のための微生物細胞の検出のためのコード、およびl)対象物の画像を用いた生物学的な用途を実行するための他の好ましいコード。CRM70は、当業者により生成可能な信号処理または他のソフトウェアに関連する機能を実行するためのコードを含んでもよい。コードは、C、C++、パスカル等を含む好ましいプログラミング言語であってもよい。]
[0034] OFM装置20は、またプロセッサ60に電気的に接続され、プロセッサ60からデータを受信するディスプレイを含む。好ましいディスプレイが用いられうる。一実施形態において、ディスプレイは、OFM装置20の一部分であってもよい。ディスプレイは、OFM装置20のユーザへの対象物の画像および/またはOFM装置20により行われた分析の結果のような情報を提供してもよい。]
[0035] 対象物が流体チャネルを通過すると、対象物は、照明光源からの光を変化(例えば、遮断、強度の減少、および/または波長の変化)させてもよい。変化した光は、光検出器により受信される。光検出器40における分離した各光検出素子は、受信した光と関連付けられる時系列データを生成する。時系列データは、信号の形態でプロセッサに電気的に通信される。光検出素子からの時系列データは、その光学的特性と同様に対象物の外形に依存する。プロセッサ90は、流体チャネルの長手方向の軸および光検出面に対して直交する軸に沿う光検出素子に対応する位置に関連付けられたラインスキャンを生成するために、時系列データを使用する。プロセッサは、対象物の画像を生成するためにラインスキャンをアセンブルする。]
[0036] 他の実施形態において、システム10は、照明光源を有さず、光は、対象物により提供される。例えば、対象物は、波長の光を再放出する活性化された蛍光色素分子を有してもよい。この場合、対象物により再放出された光は、流体チャネルを通過した対象物として光検出器により受信される。光検出器40における分離した各光検出素子は、受信した光に関連付けられた時系列データを生成する。時系列データは、信号の形態でプロセッサと電気的に通信する。光検出素子からの時系列データは、その光学的特性と同様に対象物の外形に依存する。プロセッサ90は、流体チャネルの長手方向の軸および光検出面に対して直交する軸に沿う光検出素子に対応する位置に関連付けられたラインスキャンを生成するために、時系列データを使用する。プロセッサは、対象物の画像を生成するためにラインスキャンをアセンブルする。]
[0037] 他の実施形態において、OFM装置20は、また流体チャネルの表面層上に開口層を含んでいてもよい。開口層は、流体チャネルと光検出器との間に設けられる。開口層は、流体チャネルから光検出器への光のまばらなサンプリングを提供する。]
[0038] 流体チャネルは、また所定の大きさよりも大きい対象物をろ過するために好ましい水フィルタ(water filter)(例えば、微小流体水フィルタ)を含んでもよい。例えば、水フィルタは、20μmよりも大きい対象物をろ過する。水フィルタは、流体チャネルの長手方向に直交し、かつ入口部31に近接する好ましい位置に配置されてもよい。さらに、または代替的に、フィルタは、調製ユニット40内に配置されてもよい。好ましい型のフィルタが用いられてもよい。]
[0039] 多数のOFM装置10は、ある実施形態において単一のシステム装置上に配置されてもよい。多数のOFM装置10は、並列、直列またはそれらの好ましい組み合わせで配置されてもよい。多数のOFM装置10は、自動化機能および1または複数の対象物の並列画像化機能を提供してもよい。各OFM装置10は、入口部30および出口部40に接続される。並列配置において、入口部30は、多数のOFM装置に流れ込む多数の流体チャネルと接続する。多数の流体チャネルは、出口部40で合流する。実施において、流体試料は、入口部30において導入される。そして、流体試料は、多数の流体チャネルへ流入し、出口部40から流出する。直列配置において、入口部30は先頭のOFM装置10と接続し、最後のOFM装置10は出口部40と接続する。直列配置は、流体試料が入口部30から出口部40へ移動する際に各OFM装置10を通過するため、先頭と最後の装置との間で互いに接続するいくつかのOFM装置10を含んでもよい。]
[0040] ある実施形態において、OFM装置20は、フィルタを含み、かつ対象物の全てまたは一部を画像化するために蛍光を用いてもよい。フィルタは、特定の波長の光を通過させ、他の波長の光を吸収または反射する好ましい装置のことを示してもよい。ある好ましい装置は、光学的なフィルタ(例えば、干渉(二色性)フィルタ)、誘電体フィルタ等を含む。好ましい一実施形態において、フィルタは、光学的なカラーフィルタ(例えば、緑色フィルタ)であり、色(例えば、緑色)が関連付けられた波長が狭い範囲の光を許容し、かつ他の色に関連付けられた他の波長を除去する。例えば、照明光源は、対象物の一部において特定の蛍光色素分子を励起するために青色光を放出してもよい。蛍光色素分子は、青色光による励起に応じて緑色光を放出してもよい。フィルタは、照明光源からの青色光を遮断し、かつ光検出器へ通過するための対象物における蛍光色素分子から放出された緑色のみを許容する緑色フィルタであってもよい。OFM装置20は、好ましい位置における好ましい数のフィルタを含んでもよい。]
[0041] (II.OFM(光学流体顕微鏡)装置を用いた方法)
(A.OFM装置を用いた定量表現型特性評価)
図2は、本発明の実施形態に係る流体試料における対象物(例えば、シー・エレガンス(C.elegans))の定量表現型特性評価を行う方法のフローチャートである。この方法は、自動的な画像化およびOFM装置20を有するシステム10を用いた流体試料における異なる対象物の表現型の分析に用いられてもよい。例えば、異なる成長段階における対象物の表現型または対象物の表現型の変異種を分析してもよい。この方法は、生物学の研究において、自動化および定量表現型特性評価を導くための廉価な手段を提供することができる。] 図2
[0042] 図示された例において評価された対象物は、シー・エレガンスであるが、この方法を用いて好ましい存在が評価されてもよい。また、この方法を用いて好ましい数の対象物が評価されてもよい。好ましい一実施形態において、数百から数千の対象物が、並列および/または直列に配置される多数のOFM装置を有する単一の装置を用いて評価されてもよい。同一装置上の多数のOFM装置20により、この装置は、並列処理および高いスループットを達成することができる。]
[0043] さらに、この方法は対象物(例えば、シー・エレガンス)を停止することにより開始する(ステップ200)。この対象物は、熱浴中に対象物を配置する、または停止する薬品を生物学的な流体試料へ導入するような好ましい方法により停止することができる。停止することは、システム10の好ましい構成要素により行われてもよい。例えば、調製ユニットが対象物を停止してもよい。他の例では、停止する素子は、流体チャネルのようにシステム10の他の部位と完全に分離または集合しうる。他の実施形態において、対象物は停止されない。]
[0044] 流体試料は、OFM装置20の流体チャネルへ導入される(ステップ202)。好ましい方法がOFM装置20への流体試料の導入に用いられてもよい。例えば、生物学的な流体試料は、OFM装置20の入口部30へ注入されてもよく、または生物学的な流体試料は、OFM装置20の入口部30に接続されたじょうごへ注がれてもよい。一実施形態において、流体試料は、多数の対象物を並列的または直列的に処理する多数のOFM装置20を有する装置へ導入される。]
[0045] 流体試料が流体チャネルへ導入された後に、OFM装置20は、対象物の画像を生成する(ステップ204)。流体試料における対象物がOFM装置20における流体チャネル(または直列の流体チャネル)を通過すると、照明光源からの光は、流体チャネルを通過し、かつ対象物により変化させられる。対象物が流体チャネルを通過すると、光検出素子は、光を変化させる。光検出器の各分離した光検出素子は、強度および波長のような受信された光についての時系列データを生成する。光検出素子は、電気信号としての時系列データをプロセッサ60へ送る。プロセッサ60は、時系列データからラインスキャンを生成し、ラインスキャンに基づく対象物の画像をアセンブルする。]
[0046] プロセッサ60は、対象物の形態を分析するOFM装置20により生成されたOFM画像を使用することができる(ステップ206)。プロセッサ60は、対象物の特定の形態特性の値、または対象物内の構造を決定するために画像を分析する。好ましい形態特性は、長さ、幅、あるいは対象物の一般的な形状または対象物内の構造を含む。例えば、プロセッサ60は、流体試料における6個の対象物(S1,S2,S3,S4,S5,S6)の長さをそれぞれL1=250μm, L2=256μm, L3=216μm, L4=220μm, L5=196μm, L6=202μmに決定し、6個の対象物の幅をそれぞれW1=11.6μm, W2=11.8μm, W3=11.3μm, W4=11.5μm, W5=12.0μm, W6=12.3μmに決定してもよい。]
[0047] 図3(a)は、本発明の実施形態に係るOFM装置20を用いて生成された、対象物の3つの表現型の画像を含んでいる。対象物は、シー・エレガンスの形態である。上側の画像において、シー・エレガンスは、野生型(Wild−Type)の表現型である。中段の画像において、シー・エレガンスは、Sma−3の表現型である。下段の画像において、シー・エレガンスは、Dpy−7の表現型である。]
[0048] 形態特性の値を用いて、プロセッサ60は、異なる表現型に属する流体試料における対象物の数を決定するために、定量表現型特性評価を行うことができる(ステップ208)。プロセッサ60は、まず流体試料における表現型を決定する。プロセッサ60は、類似する形態特性の値を分類する。例えば、プロセッサ60は、上述した例における対象物の長さである、L1=250μm, L2=256μm, L3=216μm, L4=220μm, L5=196μm, L6=202μmを分類してもよい。プロセッサ60は、またW1=11.6μm, W2=11.8μm, W3=11.3μm, W4=11.5μm, W5=12.0μm, W6=12.3μmも分類してもよい。いずれの場合においても、プロセッサ60は、S1およびS2が類似する形態特性値であり、S3およびS4が類似する形態特性値であり、S5およびS6が類似する形態特性値であることを決定する。この集合に基づいて、プロセッサ60は、流体試料において3つの表現型(野生型、Sma−3およびDpy−7)が存在し、かつS1およびS2の2つの対象物が野生型の表現型に属し、かつS3およびS4の2つの対象物がSma−3の表現型に属し、かつS5およびS6の2つの対象物がDpy−7の表現型に属することを決定する。]
[0049] 他の実施形態において、プロセッサ60は、特定の表現型または表現型の画像のための記憶された形態特性値のライブラリを、CRM70または他のメモリから読み出してもよい。プロセッサ60は、各対象物に関連付けられた表現型を決定するために、試料における各対象物のための形態特性の決定された値と、特定の表現型または画像のための記憶された形態特性値とを比較してもよい。]
[0050] プロセッサ60は、表現型が決定された後、試料における対象物への特性値を用いて各表現型特性の統計的な平均および変動を測定してもよい。例えば、プロセッサ60は、野生型の表現型の平均長さがL=253μm=(L1=250μm+L2=256μm)/2であり、平均幅がW=11.7μm(W1=11.6μm+W2=11.8μm)/2であることを測定してもよい。]
[0051] 図3(b)は、本発明の実施形態に係る図3(a)の対象物(例えば、シー・エレガンス)の3つの表現型の表現型特性を示す2つのグラフを含む。グラフは、野生型、Sma−7およびDpy−7の3つの表現型に対する長さおよび幅の表現型特性に対する流体試料における平均値および統計的な変動を示す。OFM装置20についての詳細は、Xiquan Cui, Lap Man Lee, Xin Heng, Weiwei Zhong, Paul W. Sternberg, Demetri Psaltis & Changhuei Yang, Lensless high−resolution on−chip optofluidic microscopes for Caenorhabditis elegans and cell imaging, Proceedings of the National Academy of Science Vol. 105, 10670 (2008)において見出されたシー・エレガンスの定量表現型特性評価を行うために用いられ、これはその全体が全ての目的のために参照により本明細書に援用される。]
[0052] (B.流体試料における対象物(例えば、微生物細胞)の検出のための方法)
図4は、本発明の実施形態に係る流体試料(例えば、試料水)における対象物(例えば、微生物細胞)の検出のための方法のフローチャートである。好ましい実施形態において、この方法は、試料水における10μm(例えば、オーシストおよびランブル鞭毛虫嚢胞)より小さい大きさの微生物細胞を検出し、かつ水試料におけるこれらの微生物細胞の基準(数)が食用に安全であるかを決定するために用いられる。他の実施形態において、他の好ましい大きさまたは他の対象物の他の微生物は、他の好ましい目的のために検出されてもよい。] 図4
[0053] この方法は、OFM装置20を用いて流体試料から大きな対象物をろ過することにより開始する(ステップ300)。図示された例において、流体試料が10μm未満の対象物とともに取り除かれるため、流体試料からろ過された対象物は、10μm以上の所定の大きさを有している。ろ過は、調製ユニット40または流体チャネル中のようなOFM装置20の好ましい構成要素において実施されうる。フィルタは、流体試料をろ過する構成要素に好適に配置されうる。ろ過するOFM装置10のある実施例は、Lab Chip, 2004, 4, 337−341,DOI: 10.1039/b401834f; Lab Chip, 2008, 8, 830−833, DOI: 10.1039/b600015h; and Christophe Lay, Cheng Yong Teo, Liang Zhu, Xue Li Peh, Hong Miao Ji, Bi−Rong Chew, Ramana Murthy, Han Hua Feng, Enhanced microfiltration devices configured with hydrodynamic trappingand a rain drop bypass filtering architecture for microbial cells detectionにおいて見出され、これはその全体が全ての目的のために参照により本明細書に援用される。]
[0054] 図5は、本発明の実施形態に係る流体試料をろ過するフィルタ350の概略図である。この例において、フィルタ350は、大きな対象物360の通過を防止し、微生物細胞タイプI380および微生物細胞タイプII390を、フィルタを介して通過させる。フィルタ350は、流体試料が流体チャネルを流れると、流体試料から大きな対象物360を除去する。] 図5
[0055] 流体試料における対象物は、大きな対象物を除去した後または除去する前に、固定される(ステップ302)。対象物は、熱浴に対象物を設置する、または流体試料を固定薬品に導入するような好ましい方法により固定されてもよい。調製ユニット50のようなOFM装置20の好ましい構成要素は、対象物を固定してもよい。他の実施形態において、対象物は、固定されない。]
[0056] 次に、流体試料における対象物は、標識化される(ステップ304)。標識化は、好ましい処理により行われうる。好ましい実施形態は、免疫標識化を用い、免疫標識化は、複合抗体のタグ付け処理、および、タグ付けされた複合抗体に対応する抗原を有する対象物の細胞膜に複合抗体自体を結合するために流体試料へ複合抗体を導入する処理のことを示す。タグ付けの好ましい方法は、蛍光染色、金ビーズ、エピトープ標識の使用等が用いられてもよい。複合抗体に対応する抗原を有する対象物は、また複合抗体のタグ付けによりタグ付けされる。例えば、蛍光染色が複合抗体に加えられ、染色された複合抗体が流体試料に加えられてもよい。染色された複合抗体は、複合抗体に対応する抗原を有する対象物の細胞膜に結合する。標識化は、システム10から完全に分離した装置、または調製ユニット50のようなシステム10の好ましい構成要素が組み込まれた装置により行われてもよい。]
[0057] タグ付けされた複合抗体を対象物に結合した後、流体試料は、緩衝液で洗浄される(ステップ306)。流体試料の洗浄は、流体試料における非結合複合抗体の実質的な部位を除去する。洗浄は、システム10から完全に分離した装置、または調製ユニット50のようなシステム10の好ましい構成要素が組み込まれた装置により行われてもよい。]
[0058] 図6は、本発明の実施形態に係る流体試料における対象物の免疫標識化を示す概略図である。この例において、第1のタグ付けされた複合抗体385および第2のタグ付けされた複合抗体395は、微生物細胞I型380および微生物細胞II型390を有する流体試料を備えるチャンバ400へ導入される。タグ付けされた複合抗体385は、三角形で表され、第2のタグ付けされた複合抗体395は、四角形で表される。一旦タグ付けされた複合抗体が流体試料へ導入されると、そのタグ付けされた複合抗体は、微生物細胞の細胞膜を特異的に結合する。この場合において、タグ付けされた複合抗体385は、微生物細胞I型380に結合し、タグ付けされた複合抗体395は、微生物細胞II型390に結合する。そして、流体試料は、第2のチャンバ410へ送られ、タグ付けされた非結合複合抗体を除去するために緩衝液で洗浄される。免疫標識化に用いられるOFM装置の実施例は、Liang Zhu, Qing Zhang, Hanhua Feng, Simon Ang, Fook Siong Chau and Wen−Tso Liu, Filter−based microfluidic device as a platform for immunofluorescent assay of microbial cellsにおいて見出され、これはその全体が全ての目的のために参照により本明細書に援用される。] 図6
[0059] 標識化した後、流体試料は、OFM装置10へ導入される(ステップ308)。OFM装置10は、対象物の画像を生成する、および/または流体試料の全体の光強度を測定する(ステップ310)。]
[0060] 一実施形態において、特定波長(例えば、青色光)の活性化光は、流体試料がOFM装置10の内部を流れる場合に、流体チャネル内または流体チャネル外の対象物を照明する。活性化光は、他の波長(例えば、緑色光)の光を再放出するタグ付けされた複合抗体における蛍光色素分子を励起する。1または複数の光検出素子にわたる光学フィルタ(例えば、緑色フィルタ)は、色(例えば、緑色)に関連付けられた波長の光を許容し、かつ他の色に関連付けられた他の波長(例えば、青色光)を除去する。光検出素子は、タグ付けされた複合抗体を備える対象物が流体チャネル20を進むと、再放出された光(例えば、緑色光)を受信する。光検出器の分離した各光検出素子は、受信された光についての時系列データを生成する。光検出素子は、電気信号としての時系列データをプロセッサ60へ送信する。プロセッサ60は、時系列データからラインスキャンを生成し、ラインスキャンに基づいて対象物の画像をアセンブリする。付加的にまたは代替的に、プロセッサ60は、時系列データを用いて流体試料におけるタグ付けされた複合抗体から光強度を測定することができる。他の実施形態において、流体試料は、システム10から分離されたまたはシステム10の他の構成要素による活性化光で照明される。]
[0061] 図示された実施形態において、プロセッサ60は、生成された画像および/または決定された強度を用いて、流体試料における対象物の数をカウントする(ステップ310)。プロセッサ60は、生成された画像に基づいて対象物の数をカウントするための好ましいカウントアルゴリズムを用いることができる。プロセッサ60は、流体試料における対象物の数を測定するための全体の光強度を用いることもできる。例えば、強度Yは、流体の単位容積当たりの対象物Zに対応する。単位容積当たりの対象物Zに対する強度Yの値は、CRMに記憶されてもよい。プロセッサ60は、流体試料における対象物の濃度を測定するために、測定された光強度と記憶された値とを比較しうる。例えば、実験データは、10cdの光強度が70の微生物細胞/ccの存在を表すことを示すことができる。]
[0062] プロセッサ60は、試料の質を判定するために対象物の数を用いることができる(ステップ314)。濃度基準は、CRM70上に記憶されてもよい。プロセッサ60は、流体試料における対象物の濃度と基準値とを比較することにより試料の質を判定してもよい。例えば、基準は、流体試料がcc当たりの対象物Xを有する場合、試料の質が悪いことを示しうる。プロセッサ60は、cc当たりの対象物2Xが存在することを測定する。プロセッサ60は、cc当たりの対象物2Xとcc当たりの対象物Xとを比較して、試料の質が悪いと判定する。好ましい実施形態において、プロセッサ60は、10μmより小さい微生物細胞の数に基づいて、水試料が食用に安全であるかどうかを判定するために水試料の水質を判定する。この場合において、食用に安全であることが考慮された10μmより小さい微生物細胞の最大濃度に対する値は、CRM上に記憶されてもよい。プロセッサ60は、この最大濃度を読み出し、最大濃度と測定された微生物細胞の数とを比較する。プロセッサ60が微生物細胞の濃度が最大値よりも大きいと判定した場合、プロセッサ60は、水が食用に安全でないと判定する。小さい場合、プロセッサ60は、水が食用に安全であると判定する。]
[0063] プロセッサ60が試料の質を判定した後、プロセッサ60は、試料の質を示すために、ディスプレイ110上に表示されるメッセージを生成してもよい。水質を判定する実施形態において、プロセッサは、水質を示すメッセージをディスプレイ110へ送信しうる。水質は、悪質から良質までの連続体に沿って表現されてもよい。]
[0064] 他の実施形態において、多数の光フィルタは、各対象物が異なって標識化される対象物の異なる型を特定するために用いられてもよい。図7(a)に示す実施形態は、2つの型の光フィルタを備え、微生物細胞の2つの型の特定を許容するOFM装置20について説明する。]
[0065] 図7(a)は、本発明の実施形態に係る微生物細胞の2つの型(微生物細胞I型380および微生物細胞II型390)を特定するための第1のフィルタ440および第2のフィルタ450を有するOFM装置20の平面概略図である。図示された例において、OFM装置20は、流体チャネルを含む。微生物細胞I型380および微生物細胞II型390は、流体チャネルの長手方向軸に沿う流れ方向に流体チャネル内を進む。微生物細胞I型380は、波長IIの光(緑色光)を再放出する蛍光色素分子を有するタグ付けされた複合抗体385で標識化される。第1のフィルタ440(緑色フィルタ)は、波長Iの光のみを、第1のフィルタ440により覆われる光検出素子460へ通過させる。微生物細胞II型390は、波長IIの光(青色光)を再放出する蛍光色素分子を有するタグ付けされた複合抗体395で標識化される。第2のフィルタ450(青色フィルタ)は、波長IIの光のみを、第2のフィルタ450により覆われる光検出素子460へ通過させる。第1のフィルタ440(緑色フィルタ)により覆われる光検出素子460は、微生物細胞I型380から再放出される波長Iの光(緑色光)を検出する。第2のフィルタ450(青色フィルタ)により覆われる光検出素子460は、微生物細胞II型390から再放出される波長IIの光(青色光)を検出する。光検出素子460は、流体試料が流体チャネルを流れると、波長Iおよび波長IIの光を受信し、受信された光に基づいて時系列データを生成する。光検出素子460は、信号としての時系列データをプロセッサ60へ送信する。プロセッサ60は、微生物細胞の画像を生成するためにデータを用い、生成された画像に基づいて流体試料における各型の微生物細胞の数を測定する。]
[0066] プロセッサ60は、流体試料における標識化された対象物により再放出された全体の光強度を決定するためにデータを用いてもよく、全体の光強度は、流体試料における微生物細胞の数を測定してもよい。図7(b)は、本発明の実施形態に係る図7(a)に示したOFM装置20を用いて測定された光の強度を示すグラフである。図においては、本発明の実施形態に係る微生物細胞I型380(緑色光)および微生物細胞II型390(青色光)からの光の強度である。]
[0067] (C.血液分析および疾患診断の方法)
図8は、本発明の実施形態に係る血液試料を分析する方法のフローチャートである。血液試料は、流体の形態である。この方法は、血液試料の分析、および疾患の診断および/または血液試料において特定の細胞または細胞構造の存在を判定することに用いられうる。ある場合において、この方法は、血液試料を自動化する、および/またはスライド標本または熟練した技術を必要としない疾患の診断のための廉価な手段を提供する。] 図8
[0068] この方法は、血液試料を画分に分離することにより開始される(ステップ500)。画分は、赤血球、白血球、血漿、血小板等のような特定の型の血液細胞に関連付けられた血液試料の一部であることを示しうる。血液試料を画分に分離するために好ましい方法が用いられてもよい。画分への分離は、システム10から分離されて行われてもよく、またはシステム10の他の構成要素(例えば、調製ユニット)により行われてもよい。ある実施形態において、血液試料は、画分に分離されない。例えば、分析方法のある実施形態は、全血試料を分析する。]
[0069] 1または複数の画分は、さらなる分析のために選択されてもよい。次に、選択された画分を備える対象物(例えば、細胞)は、固定される(ステップ502)。対象物は、熱浴に血液試料を設置する、または血液試料を固定薬品に導入するような好ましい方法により固定されてもよい。固定する要素は、全体に分離されてもよく、または調製ユニット50のようなシステム10の好ましい構成要素に組み込まれてもよい。他の実施形態において、対象物は、固定されない。]
[0070] 次に、血液試料における対象物(例えば、細胞)は、例えば免疫標識化等により標識化される(ステップ504)。標識化は、調製ユニットのようなシステム10の好ましい構成要素により行われてもよい。免疫標識化を用いた場合、タグ付けされた複合抗体は、対象物を結合し、流体試料は、血液試料における非結合複合抗体を実質的に取り除くために緩衝液で洗浄される。洗浄は、システム10から分離されて行われてもよく、または調製ユニットのようなシステム10の好ましい構成要素により行われてもよい。ある実施形態において、対象物は、標識化されない。一実施形態において、標識化は、透明でないおよび/または色を有する対象物(例えば、細胞)では、必要なくてもよい。例えば、赤血球は、細胞の酸素含有量に関連する色を有するヘモグロビンを備え、対象物を画像化するための免疫標識化を必要としなくてもよい。]
[0071] 標識化した後、血液試料は、OFM装置10へ導入される(ステップ506)。必要であれば、標識化の適切な方法が使用されてもよい。そして、OFM装置10は、対象物の画像を生成する(ステップ508)。血液試料における対象物が画像化された後、1または複数の血液分析および/または疾患診断がプロセッサ60により行われてもよい。]
[0072] 第1の場合において、プロセッサ60は、貧血およびマラリアのような特定の疾患を診断するために、赤血球の画分を有する血液試料を分析してもよい(ステップ510)。マラリアは、赤血球に感染する寄生原虫類により引き起こされる疾患である。感染した赤血球は、通常の健康な赤血球とは異なる形態(形状)を有する。また、感染した赤血球は、その中にマラリアを引き起こす寄生虫(熱帯熱マラリア原虫)および/または生殖母細胞を有し、それらは不透明であり、画像化されうる。]
[0073] 図9(a)は、マラリアを引き起こす寄生虫600に感染した赤血球の写真である。マラリアを引き起こす寄生虫600は、赤血球において観察される。後期の赤血球610は、健康な赤血球の両凹形状とは異なる形状を有している。]
[0074] プロセッサ60は、赤血球がマラリアを引き起こす寄生虫に感染しているかどうか判定するために、血液試料における赤血球の生成された画像を用いる。プロセッサ60は、赤血球が健康な赤血球とは異なる形状を有しているかどうかを判定してもよく、および/または赤血球が寄生虫および/または生殖母細胞を有しているかどうかを判定してもよい。プロセッサ60は、この判定に基づいてマラリアを診断する。]
[0075] プロセッサ60は、また血液試料における赤血球が健康な赤血球よりも小さいかどうかを判定するため、および血液試料における赤血球の数を測定するために、血液試料における赤血球の生成された画像を用いてもよい。プロセッサ60は、これらの判定および測定に基づいてマラリアを診断する。]
[0076] 第2の場合において、プロセッサ60は、HIV/AIDS、白血病等のような特定の疾患を診断するために、白血球の画分を有する血液試料を分析してもよい(ステップ512)。典型的には、免疫標識化または他の標識化は、白血球の異なる型を区別するため、並びにCD4およびCD8のような細胞内の特定のタンパク質(例えば、糖タンパク質)を区別するために用いられる。プロセッサ60は、血液試料における好中球の数、T−cell(Tリンパ球)およびB−cellのようなリンパ球の数、または単球の数等のような白血球の特定の型の数を測定するために、白血球の画像を用いる。図9(b)は、本発明の実施形態に係るOFM装置20を用いて生成された白血球の画像である。]
[0077] プロセッサ60は、また血液試料におけるCD4およびCD8のような特定の糖タンパク質の数を測定する。プロセッサ60は、また未熟かつ異常な白血球を測定し、これらの細胞の数を測定するために、白血球の形態を分析してもよい。]
[0078] プロセッサ60は、またこれらの細胞の数および糖タンパク質の数に基づいて特定の疾患を判定してもよい。プロセッサ60は、また血液試料におけるCD4およびTcell並びにCD8およびTcellの数に基づいてHIV/AIDSを観察または診断してもよい。プロセッサ60は、血液試料において、最後に試料を採取してからの未熟または異常な白血球の増加に基づいて白血病を観察または診断してもよい。]
[0079] 第3の場合において、プロセッサ60は、早期癌の検出のために血液試料を分析することができる(ステップ514)。癌細胞は、一般的に、大きな核と、健康な細胞よりも高い光吸収係数とを有する。血中循環癌細胞は、早期悪性癌を示すことができる。プロセッサ60は、生成された画像を用いて大きなおよび/または暗い核を備える細胞を特定することにより血液試料における癌細胞を検出してもよい。プロセッサ60は、これらの結果をユーザに提供する。医師は、この検出に基づいて、より積極的な治療または処置が必要であることを判定してもよく、これは患者の治療および生存を向上させてもよい。]
[0080] 第4の場合において、プロセッサ60は、幹細胞を検出および分離するために血液試料を分析することができる(ステップ516)。幹細胞は、免疫標識化により異ならせてもよい。プロセッサ60は、幹細胞上のタグ付けされた複合抗体の存在により可能となった画像に基づいて幹細胞を検出してもよい。そして、幹細胞は、分離されてもよい。]
[0081] 蛍光染料は、細胞内の核、細胞骨格および膜タンパク質のような異なるコンパートメントまたはオルガネラ(細胞小器官)のタグ付けに用いられてもよい。一実施形態において、蛍光染料は、アクチン・フィラメントおよび細胞の微小管のような細胞内の特定の細胞骨格構造のタグ付けに用いられてもよい。プロセッサ60は、細胞内の細胞骨格構造の高解像度画像を生成しうる。プロセッサ60は、タグ付けされた細胞骨格構造の画像を細胞の異なる種間で区別するために用いられてもよい。プロセッサ60は、また細胞骨格に関する研究および細胞骨格に関する疾患の診断のための情報を提供するために、タグ付けされた細胞骨格構造を分析することもできる。他の実施形態において、蛍光染料は、特定の膜タンパク質のタグ付けに用いられてもよい。いくつかの膜タンパク質は、ナトリウム/カリウムイオンポンプおよびGタンパク質のような細胞の生理学の調節において重要である。プロセッサ60は、タグ付けされた膜タンパク質の高解像度画像を用いることにより、嚢胞性線維症のような膜タンパク質を検出することができ、かつ特定の膜タンパク質により引き起こされる疾患を診断することができる。また、ニコチン受容体のような膜受容体がタグ付けされてもよい。プロセッサ60は、ニコチン受容体の画像を生成することができ、これらの画像に基づいて喫煙と癌との関係を調査することができる。]
[0082] (D.高解像度OFM)
システム10のある実施形態は、約110nmの高解像度画像を生成するために用いられうる。これらの実施形態により生成される高解像度は、光検出素子により受信された光の波長の大きさよりも小さい大きさに到達しうる。これらの実施形態は、ウイルスの検出および診断に用いられてもよい。図10は、本発明の実施形態に係る電気運動により駆動されるOFM装置10を用いて生成された2つの花粉胞子の画像である。システム10は、ウイルスを特定するための廉価な技術を提供する。システム10は、また形態に基づいてウイルスを検出するより効果的な手法を提供する。] 図10
[0083] 一実施形態において、プロセッサ60は、ウイルスの形態(形状、大きさ)に基づいて流体試料における他の対象物からウイルスを特定してもよい。プロセッサ60は、流体試料における対象物の画像を生成し、画像において自明な形態に基づいてウイルスを特定する。プロセッサ60は、またウイルスの型を判定するための画像を分析してもよい。代替的にまたは付加的に、流体試料における対象物の生成された画像は、表示された画像からウイルスを特定することをユーザが可能にするために、ディスプレイ110上へユーザ(例えば、ウイルス学者または臨床医)に対して提供されてもよい。]
[0084] 上述した本発明は、モジュールまたは統合された手法におけるコンピュータ・ソフトウェアを用いた制御ロジックの形式で実装されうることが理解されるべきである。ハードウェアおよびハードウェアとソフトウェアの組み合わせを用いて本発明を実装するために他の手法および/または方法が用いられてもよい。]
[0085] いずれかのソフトウェア要素または機能が本願に記載されるが、例えば、Java(登録商標)、C++またはPerl、例えば、従来またはオブジェクト指向技術のような好ましいコンピュータ言語を用いたプロセッサにより実行されるソフトウェア・コードとして実装されてもよい。ソフトウェア・コードは、一連の命令として記憶されてもよく、またはランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハード−ドライブまたはフロッピーディスク(登録商標)のような磁気媒体、もしくはCD−ROMのような光学媒体、のようなコンピュータ可読媒体上のコマンドとして記憶されてもよい。このようなコンピュータ可読媒体は、単一のコンピュータ装置上または装置内に存在してもよく、システムまたはネットワーク内の異なるコンピュータ装置上または装置内に存在してもよい。]
[0086] 「1つの(a)」、「1つの(an)」または「この(the)」の記載は、特に異なるものとして示されない限り、「1または複数(one or more)」を意味している。]
[0087] 上述した記載は、一例であり、これに限定されるものではない。開示された多くの変形例は、本発明を参照した当業者にとって自明である。したがって、本発明の範囲は、上述した記載について確定されるものではなく、係属中の特許請求の範囲の全ての範囲またはその均等物について確定されるものである。]
[0088] 1または複数の実施形態の1または複数の特徴は、本発明の範囲から逸脱しない限り、他の実施形態の1または複数の特徴と組み合わせられてもよい。さらに、本発明の範囲から逸脱しない限り、変形、追加、または削除もなされてもよい。本発明の範囲から逸脱しない限り、いずれかの実施形態の構成要素は、特定の要求に応じて集約または分離されてもよい。]
权利要求:

請求項1
流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ対象物を有する流体試料を供給するステップと、前記流体試料から時系列データを受信するステップと、前記時系列データに基づいて前記対象物の1または複数の特性を決定するステップと、決定された前記特性に基づいて前記対象物に関連付けられた1または複数の表現型を決定するステップと、を備える方法。
請求項2
前記表現型それぞれに関連付けられた対象物の数を測定するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
請求項3
前記光学流体顕微鏡装置における前記流体試料を放射線にさらすステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
請求項4
前記1または複数の特性は、対象物の大きさを含む、請求項1に記載の方法。
請求項5
前記大きさは、前記対象物の長さである、請求項4に記載の方法。
請求項6
前記1または複数の特性は、対象物の形状を含む、請求項1に記載の方法。
請求項7
前記流体試料において、前記対象物を停止するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
請求項8
決定された前記特性に基づいて前記対象物に関連付けられた1または複数の表現型を決定するステップは、決定された前記特性に類似する対象物を分類するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
請求項9
決定された前記特性に基づいて前記対象物に関連付けられた1または複数の表現型を決定するステップは、表現型の画像のライブラリと、前記対象物の前記1または複数の決定された特性とを比較するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
請求項10
流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ流体試料を供給するステップであって、前記流体試料は、1または複数の型の対象物を備える、ステップと、前記流体試料から時系列データを受信するステップと、前記時系列データに基づいて前記1または複数の型の対象物の数を測定するステップと、前記1または複数の型の対象物の数に基づいて試料の質を判定するステップと、を備える試料の質を判定する方法。
請求項11
前記時系列データを受信する前に、前記流体試料をろ過するステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
請求項12
前記流体試料において、前記対象物を固定するステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
請求項13
前記時系列データを受信する前に、前記流体試料における対象物を標識化するステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
請求項14
前記流体試料における対象物を標識化するステップは、前記対象物と結合するように適合された複合抗体を導入するステップをさらに備える、請求項13に記載の方法。
請求項15
非結合複合抗体を除去するために前記流体試料を緩衝液で洗浄するステップをさらに備える、請求項14に記載の方法。
請求項16
前記流体試料を介して送信された放射線の波長の大きさを、前記時系列データに基づいて測定するステップをさらに備え、前記1または複数の型の対象物の数は、前記大きさに基づいて測定される、請求項10に記載の方法。
請求項17
前記1または複数の型の対象物の画像を前記時系列データに基づいて生成するステップをさらに備え、前記1または複数の型の対象物の数は、生成された前記画像に基づいて測定される、請求項10に記載の方法。
請求項18
前記対象物は、微生物細胞である、請求項10に記載の方法。
請求項19
前記流体試料の前記質は、食用の安全性に関連付けられている、請求項10に記載の方法。
請求項20
前記光学流体顕微鏡装置における前記流体試料を光にさらすステップをさらに備える、請求項10に記載の方法。
請求項21
流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ対象物を有する血液試料を供給するステップと、前記血液試料から時系列データを受信するステップと、前記時系列データに基づいて、前記対象物の一部分の特性を決定するステップと、前記対象物の一部分の特性に基づいて疾患を診断するステップと、を備える方法。
請求項22
前記対象物の一部分の特性は、前記対象物の形状である、請求項21に記載の方法。
請求項23
前記対象物の一部分の特性は、核の大きさである、請求項21に記載の方法。
請求項24
前記血液試料において前記対象物を停止するステップをさらに備える、請求項21に記載の方法。
請求項25
前記血液試料において対象物を標識化するステップをさらに備える、請求項21に記載の方法。
請求項26
前記対象物を標識化するステップは、前記対象物と結合するように適合された複合抗体を導入するステップをさらに備える、請求項25に記載の方法。
請求項27
非結合複合抗体を除去するために前記血液試料を緩衝液で洗浄するステップをさらに備える、請求項26に記載の方法。
請求項28
流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ1または複数の幹細胞を有する流体試料を供給するステップであって、前記1または複数の幹細胞は、標識化されている、ステップと、標識化された1または複数の幹細胞と関連付けられた前記流体試料から時系列データを受信するステップと、前記時系列データに基づいて、前記流体試料における前記1または複数の幹細胞を特定するステップと、を備える方法。
請求項29
前記1または複数の幹細胞を分離するステップをさらに備える、請求項28に記載の方法。
請求項30
前記流体試料において前記1または複数の幹細胞を固定するステップをさらに備える、請求項28に記載の方法。
請求項31
前記1または複数の幹細胞を標識化するステップをさらに備える、請求項28に記載の方法。
請求項32
前記1または複数の幹細胞を標識化するステップは、前記幹細胞と結合するように適合された前記流体試料の複合抗体を導入するステップをさらに備える、請求項31に記載の方法。
請求項33
非結合複合抗体を除去するために前記流体試料を緩衝液で洗浄するステップをさらに備える、請求項32に記載の方法。
請求項34
流体チャネルおよび光検出器を備える光学流体顕微鏡装置へ1または複数のウイルスを有する流体試料を供給するステップと、波長光と関連付けられた前記流体試料から時系列データを受信するステップと、光の波長よりも小さい解像度の大きさと関連付けられた前記時系列データに基づいて、前記流体試料における前記1または複数のウイルスを特定するステップと、を備える方法。
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同族专利:
公开号 | 公开日
WO2009111577A1|2009-09-11|
US20090225319A1|2009-09-10|
EP2250485A1|2010-11-17|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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